アニメ ヨスガノソラ 第8話 『ナオクラキソラ』【魚二匹の出口探し】
罪深き乙女たちの物語。
育まれてきた幼少時代の明るき面影は、暗き底へと沈んでいく。
深海で漂う二匹の魚は暗い棚へと誘われ、出口を探していく。
彷徨うはどこまでも続く闇の世界。
出口の視えない棚であることに気づいた一匹の魚はあえて最も暗き深奥へと泳ぎ出す。
そこは光が射し込む地上への出口の棚であることを悟った魚は、どんなに激しく強い海流に
塗れながらも懸命に突き進んでいく。
やがて、もう一匹の魚もその棚に気づき、最初に出口への道を見つけた魚を道標にして追いかけていく。
途中、足止めを喰らった先頭を切っていた魚は後方から追いかけてきた魚と遭遇する。
先頭を切っていた魚は快く受け入れ、一緒に出口を目指そうと語りかける。
しかし、後方から追いかけてきた魚は頑なに受け入れを拒み、出口を我が物顔としながら
自らだけで進もうとした。
先頭の魚は親身に接することができないと嘆き悲しむものの、仕方なく前へ突き進んだ。
二匹は地上へと徐々に近づいていたが、二匹の相互関係は未だに暗き底へと沈んでいた。
〔我が身を抓って人の痛さを知れ〕(※)
二匹の心を表すとするならば、恐らくその諺が正しいのだろう。※…自分が苦痛だ、嫌だと思うことは、人も同じように苦痛だし、嫌である。
自ら苦しみを味わって人の苦しみを思いやらなければいけないということ。
【
感想】
さて、執筆再開というか書いてみました。
前回は書けませんでしたが、奈緒ルートの根源はこれであろうと
書いてみました。
最後はどういう展開になるのか楽しみです。
※言わずもがなR指定作品(AT-Xに限る)ですので視聴にはご注意ください。第8話 『ナオクラキソラ』 (動画)次回 第9話 『
ハルカナオモイ』
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アニメ ヨスガノソラ 第6話 『アキラメナイヨ』【神上げ】
明かしたくない過去は、ずっと心の中に残り続ける。
過去は記録として残され、記憶としても残される。
物と人によって、過去は成り立つもの。
どちらかが欠けていれば不明瞭となり、疑問という形でわだかまりを背負い続けることになる。
私は一体、誰なの?
たった一つの疑問は明かされなかった過去とともに解き明かされていく。
私の記憶は罪に苛まれ、明らかにされない生誕という金縛りが今もなお続いている。
そんな中、落ち込んでいる私を見たハル君は私の過去を明らかにする為に、DNA鑑定をしようと言い出した。
私は戸惑った。
もしもお婆ちゃんから貰った日記の手記通りだったら、私はカズちゃんのお母さんがお母さんであることになってしまう。
そうなった場合、今度はカズちゃんが哀しむことになってしまう。
今までの人生が一瞬の出来事で否定されてしまう。
それだけは避けたい・・・避けなければいけない。
だから、私は頑なにDNA鑑定を拒んだ。
過去を明らかにするという行為は、必ずしも幸せを運んでくるとは限らないから。
でも、ハル君はカズちゃんに了承を得て、DNA鑑定の手配をしてしまっていた。
ハル君とカズちゃんの想いがどれほど私を愛してくれているかがとても伝わってきた。
だからこそ、逆に私は胸を締め付けられる想いに陥った。
私は元々幼少の頃から必要の無い子供であって、ある意味、孤独の道を歩んできた。
それでもカズちゃんは私に優しく接してくれて血の通った姉妹のように扱ってくれた。
その関係を崩してしまう・・・恩を仇で返してしまう気がして、私はDNA鑑定の結果を
真正面から受け止めることができなかった。
このままどこか辺境の地へ行ってしまおう。避けるためにはそれしかない。
そう思った私は最寄りの駅に向かい、遠い彼方まで連れていってくれる列車を
駅ホームのベンチで待っていた。
でも・・・。
ハル君がやってきて、私を元の世界に戻しにきた。
どこか落ち着く場所が無いかと列車の旅に出ようとしたが、結局は落ち着く場所は見当たらず、
元の駅に戻り、ベンチで座っていた。
何だか疲れてしまった私は家に帰りたいと思い、ハル君と一緒に元の世界へ戻った。
戻りたくもないのに、戻りたいだなんて矛盾してるね・・・。
DNA鑑定の書類がハル君の家に届いたようで、カズちゃん、ソラちゃんと待ち合わせることになった。
駅前で集合し、カズちゃんがDNA鑑定の書類を手渡してくれた。
実際に手に取ると恐怖感が漂い、私はその場で泣きじゃくってしまった。
やっぱり結果は知りたくもない、知ってしまったら私が私でいられなくなってしまうかもしれない。
折角ここまで手配をしてくれたハル君たちに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
その時だった。
カズちゃんのお母さんが現れて、私に話したいことがあると言い、カズちゃんの家に招かれるのだった。
大切な想い出のペンダント。
まさかカズちゃんのお母さんが持っていたなんて、思いにも寄らなかった。
そして、あのペンダントはカズちゃんのお母さんの物だったなんて・・・。
私の知らない過去がカズちゃんのお母さんにより、語られた。
・私のお母さんは生誕後の私に一切かまってくれなかった
・カズちゃんのお母さんが私を抱いて、その際に私はペンダントをちぎってしまった
・カズちゃんのお母さんは私に気を遣ってペンダントを私に託し、嘘でも母親としての想い出を授けてくれた
私は驚くというよりも心底ほっとした。
じゃあ、私の血はカズちゃんのお母さんとは別の物なんだ。
DNA鑑定の書類をすかさず鞄から取り出し、今度は躊躇いなく中身を開けた。
【親子関係 否定】
これが、私の真実であり、私の過去であり、私自身だった。
結局のところ、私の血はカズちゃんのお父さんの血が流れていることが後々に解り、
カズちゃんのお母さんは私を避けるようになったという事実は変わらなかった。
カズちゃんのお母さんも私を避けざるを得ない気持ちに至り、苦しんでいたんだ。
私には解る。
だって、私を拾ってくれたのは紛れも無くカズちゃんのお母さんであったことは事実なのだから。
私だけの苦しみでは成り立たないものが存在していたから。
ありがとう。
ありがとう、お母さん。
私とお母さんは抱き締め合い、苦しんできた想いを分かち合った。
私の胸には想い出のペンダントが飾られ、神々しく光っていた。
どんな光にも負けないくらい強く逞しく輝いていた。
―――私の名前がアキラ (瑛) で良かった―――
Fin※神上げ…神降ろしした神を祀り終わった後、天に送り返すこと。【
感想】
やはり、R-18シーンは要らないですね!
折角のいい雰囲気が描写で壊れてしまいますからね。
さて、瑛ルートは終わり。
次回は幼少のハルたちの過去が垣間見れるお話ですか。
かつてハルたちの面倒を見てくれた依媛 奈緒のルートに突入だそうです。
※言わずもがなR指定作品(AT-Xに限る)ですので視聴にはご注意ください。第6話 『アキラメナイヨ』 (動画)次回 第7話 『
ツミナオトメラ』
アニメ ヨスガノソラ 第5話 『ヤミアキラカニ』【仄かな蛍の光】
少年は少女の闇の中を探り、真実を追い求めた。
逆に彼女は少年の光の中に溶け込むかのように、幻想を追い求めた。
彼と彼女の幼い頃の想い出は、彼女に仄かな光を与える。
母親の形見であるペンダントと彼女の母親の行方は知らず。
彼は幼い頃からの儚い表情の彼女を認知し、今もなお続く彼女の切なさを糧に行動へと移す。
ペンダントの探索と母親の捜索。
それは、彼女にとっての闇を明らかにする行為。
彼女の笑顔を蘇らせるように、水と養分という優しさを与え、
最後に光という愛の手を差し伸べる。
それこそが、彼女にとっての幸せでもあり、祈りでもある。
時折見せる恐怖に陥る彼女。
それは、腹違いの子という忌々しい過去を持つ彼女のもう一人の母親の影響。
言葉はかき消され、姿形でさえ認知されない。
接することができない恐怖、何かをしようとも憚られる恐怖。
彼女の闇の矛先の原点。
叉依姫という神社に祀られる神様と同じ境遇。
事情は正反対の関係で彼女は闇の元素、叉依姫は光の元素。
歴史の運命へと放り込まれた彼女。
運命の袋小路から彼の手が今、差し伸べられていく。
仄明りを照らす蛍の光のように・・・。【
感想】
昨日は仕事で帰りが遅くなり、記事作成が遅くなりましたぜ。
さて、瑛(あきら)ルートに入りましたか!
いきなりの急展開、さすがは途中からの続きですね。
今回のタイトルは闇を明らかにするという意味でしたね。
次回は…諦めない。
気持ちがぐぐっとタイトルに表れております。
※言わずもがなR指定作品(AT-Xに限る)ですので視聴にはご注意ください。第5話 『ヤミアキラカニ』 (動画)次回 第6話 『
アキラメナイ』
アニメ ヨスガノソラ 第4話 『ハルカズハート』【縁結び】
彼と彼女の恋は成就した。
しかし、彼女と彼女、彼女とその父親との関係は離れていくばかり。
物事は時に残酷なもの。
ひょんなところから誤解は解かれ、関係は修繕されていく。
倒れゆく彼女を影に過失の念を抱え込み、彼女もまた塞ぎ込む。
倒れた彼女を祝うも、闇に埋もれた彼女は顔を出さない。
やがて、お祭りの時期となり、彼は彼女を密かにオルゴールの音で呼び出す。
「会いたい ずっと待ってる」
導かれる先は祝われた彼女と、闇に閉ざされてしまった父親だった。
父親は彼女の頭にそっと手を乗せる。
それは、かつて彼女もまた味わった優しい彼からの贈り物だった。
「同じだ・・・。あの時と・・・」
冷遇されるとは受動的であり、自らが実際に仕打ちを受ける時に使う言葉。
彼女はその言葉の意味を傍目だけで判断し、彼女が父親を逆に蔑んでいた。
誤解は時に不遇。
いつしか、運命は誤解ある者に残酷ではあるが、打ち崩してくれる。
自らの目で視えなかった部分を、眩い光が明るく照らしてくれるように・・・。
優しい音が神社に鳴り響く。
彼女と彼女、そして彼。
今の彼女が弾くヴィオラの音は疲れてしまった彼女を癒してくれる。
その音を助奏した彼もまた眠りの園へと導かれる。
でも、彼の頭は別の方向へと流されていた。
彼女は気づき、夫婦喧嘩のような口調で注意する。
たじろぐ彼だが、そんな彼に優しく微笑みかける。
「悠・・・貴方に聴いてもらえて良かった・・・」
そう、貴方に悩みを訊いてもらえて・・・。
Fin【
感想】
一葉ルートだったんですね!
しかし、今回・・・驚きました。
前回のCパートの穹(そら)の「えぇぇぇぇえぇぇぇ???!?!?!?」という感じでしたよ。
どこまでやっちゃう、AT-X!?
次回からは瑛(あきら)ルートなんでしょうか。
本編の第2話終わりからのスタートとなる模様です。
ゲームのような選択肢型の展開ですか、面白い試みですね。
そうそう、OP曲とED曲という名の挿入曲のCDを購入しました。
※言わずもがなR指定作品(AT-Xに限る)ですので視聴にはご注意ください。第4話 『ハルカズハート』 (動画)次回 第5話 『
ヤミアキラカニ』
アニメ ヨスガノソラ 第3話 『ツカズハナレズ』【解かれる苦悩】
秘められし想いは少年に伝聞され、彼女に打ち付けられた楔が緩んでいく。
家族として隔絶された姉との距離を遠ざけないように彼女は孤独に姉へと接し続ける。
それは、自らの責任感でもあり、義務でもあった。
生まれた時から家族と生きる権利を剥奪されてしまった姉に対する自己嫌悪感に彼女は浸っていた。
彼女の父親と他人の女性との交わりで生まれた子供、それが彼女の姉。
父親はその子供に対し、何も援助もせず、認知もしなかった。
「だから、私がその分、瑛の為に何でもする! そう決めたんです!」
彼女の覚悟だった。
苦悩に満ちた彼女を解す為に、少年は遊興の旅へと誘う。
少年との旅により、姉を深く想う縛られた責任感から解放されたように、彼女は笑顔を絶やさない様子だった。
その旅の行きつく先は思わぬ方向へと転がり、少年と彼女は恋に身を焼く。
「こんなつもりじゃなかったのに・・・。貴方の傍に居ると、私・・・。」
陰鬱な過去を払拭するかのような笑顔は、妹とは真逆の微笑みだった。
毎日のように笑顔を振りまくその仕草は、傍から見ればその深奥を窺い知ることはできない。
人として当然のように振る舞える行為そのものは、一種のカモフラージュとなり得るからだ。
「あれ・・・・・・? 働きすぎ・・・かな?」
倒れた彼女の表情からは微笑みが消え、呆然としているだけだった。
彼女だけ山里に放置されても、一人の人間である。
多忙かつ身も心も落ち着かない生活は、日々彼女を蝕んでいたのである。
感性は制御できても、身体は制御しきれないというのが人である証拠なのである。【
感想】
一葉ルートというのですか?
私は原作ゲームをプレイしていませんが、このまま行くとそうなるのでしょうか。
所々に出てくる穹(そら)の仕草は鮮明に表現されていて面白いですね。
瑛(あきら)の仕草も意外と鮮明に描かれていますね。
さぁ、どうなるんでしょう・・・この先。
※言わずもがなR-15指定作品(AT-Xに限る)ですので視聴にはご注意ください。第3話 『ツカズハナレズ』 (動画)次回 第4話 『
ハルカズハート』
アニメ ヨスガノソラ 第2話 『アキラハズカシ』【隠された血脈】
旅立ちを決意した少女は、今まで無縁だった人波の生活へと足を踏み入れる。
それまでの彼女の空間は空虚に満ちた人外世界のようだった。
やっと人並の、兄と同じ位置に揃えた彼女は一歩ずつ秘めた想いを心に宿しながら前へ進んでいく。
まるで親子のように接する彼女たちは異様な程に仲睦まじい関係だった。
上辺から見ただけでは判断できないその関係。
表面があれば裏面があるのは世の中の条理。
彼女たちもまた、少女と兄の関係のように秘密を持っている。
「やめて、お姉ちゃん!」
その一言が彼女たちの関係を、裏の条理を物語る。
それは、違う方向から荒波が襲いかかり、姉妹という関係で繋がった古びた重い鎖を飲み込むかのように。
【感想】やはり、前回の最後で穹 (ソラ) が言った台詞は 「学校へ行きたい」 が正解ですね。
もう少し兄を意識する穹 (ソラ) の細かい描写が観てみたいですね。
本編は真面目、おまけパートは自由にがモットーでしょうか、この作品。
第2話 『アキラハズカシ』 (動画)次回 第3話 『
ツカズハナレズ』
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最近、少なくなった切ないようで胸が高鳴るような曲調です。
私は言わずもがな好きですので、CDは購入します。
どうみても売り切れはないとは思いますが、予約しちゃいました。
試聴されたい方は以下リンクを開いてください。
【ヨスガノソラ OP曲 『比翼の羽根』】【ヨスガノソラ ED曲 『ツナグキズナ』】【ヨスガノソラ OP曲 『比翼の羽根』 歌詞ありVer.】
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アニメ ヨスガノソラ 第1話 『ハルカナキオク』【戸惑いの始まり】

哀しい過去を背に二人は新しい門出を迎える。
懐かしくもどこか寂寥感が漂う田舎町で想い出が脳裏を過ぎる。
兄妹の関係を断ってしまうかのような禁断の扉が開かれようとしている。
それは、兄から妹への罪の償いなのかは解らない。
彼女は誓う。
兄への想いを忘れられないことを胸に仕舞い、「行きたい!」 と。
その場所は、学校という名の彼女にとっては高い壁となる敷地。
他の女生徒に自分だけの居場所へ入られてしまったことを機に、
彼女はネットという仮想世界から抜け出そうとしていた。
彼らの物語はきっと家族という絆が途切れていなかった時から始まっていたのかもしれない。
【感想】期待しておりましたが、さすがAT-X。
R指定だけのことはありますが、過度な描写が気に食わないw
少々残念ですが、切ない音楽と物語?に期待して継続して観ることにいたします。
OP・ED曲は好きです!
いやぁ、会社で録画できるなんて何て幸せ・・・。
第1話 『ハルカナキオク』 (動画)次回 第2話 『
アキラハズカシ』